全日本2歳優駿(ぜんにほんにさいゆうしゅん)は、日本の2歳ダート路線における最重要レースであり、
将来のダートスター候補が一堂に会する 2歳世代最高峰の一戦です。
中央競馬(JRA)と地方競馬(NAR)の所属を問わず出走できる交流重賞で、
若駒たちが初めて“全国レベルの頂点”を争う舞台として高い注目を集めています。
レース概要
正式名称:全日本2歳優駿
格付け:JpnⅠ
開催場:川崎競馬場
コース:ダート1600m(左回り)
出走条件:サラブレッド系2歳
開催時期:毎年12月中旬
このレースは、2歳馬が出走できる数少ないダートJpnⅠ競走であり、世代全体のダート勢力図を占う重要な位置づけとなっています。
JRA vs 地方競馬の頂上決戦
全日本2歳優駿の最大の特徴は、
JRA所属馬と地方競馬所属馬が真っ向から激突する点です。
JRA勢:完成度の高いスピード型
地方勢:実戦経験豊富なパワー型
という構図になりやすく、
舞台となる川崎競馬場の適性が勝敗を大きく左右します。
そのため、
「能力最上位=勝利」になりにくいのも、このレースならではの魅力です。
将来のGⅠ・JpnⅠ馬を多数輩出
全日本2歳優駿は、
後のダート界を背負う名馬を数多く輩出してきました。
過去には、
ルヴァンスレーヴ(チャンピオンズC優勝)
フォーエバーヤング(BCクラシック優勝)
など、
古馬ダートGⅠ級へと成長した名馬が、このレースをステップに飛躍しています。
👉 「このレースの勝ち馬=数年後の主役候補」と言っても過言ではありません。
なぜ予想が難しいのか?
全日本2歳優駿は、以下の理由から非常に予想難易度が高いレースとして知られています。
2歳馬ゆえ完成度に個体差が大きい
初の長距離輸送・地方コースの馬が多い
川崎特有の小回り+短い直線
ペース判断が難しい
そのため、
過去実績・血統・コース適性・展開を総合的に見極める必要があります。
全日本2歳優駿の位置づけまとめ
✔ 2歳ダート路線の最高峰
✔ JRAと地方の実力比較ができる舞台
✔ 将来のGⅠ級馬を見極める試金石
✔ コース適性と完成度が結果を左右
全日本2歳優駿は、
単なる2歳重賞ではなく、
**「未来のダート王を探すレース」**といえる存在です。
川崎競馬場 ダート1600mのコース特徴
◆ 川崎競馬場 ダート1600mとは?
川崎競馬場のダート1600mは、
地方競馬の中でも特にクセが強いコースとして知られています。
左回り
小回り
直線距離:約300m(短い)
スタート地点は正面スタンド前
全日本2歳優駿の勝敗を分けるのは、
スピード × 位置取り × コーナーワーク の3要素です。
◆ スタート〜1コーナーが非常に重要
ダート1600mはスタート後すぐに1コーナーへ入るため、
外枠は距離ロスが大きい
内〜中枠の先行馬が圧倒的に有利
特に2歳戦では馬群がバラけにくく、
スタートで後手を踏むと巻き返しが難しい のが特徴です。
👉 JRA勢でも先行できないタイプは割引が必要
◆ 4コーナー出口でほぼ勝負が決まる
川崎の直線は短く、
直線一気の差し・追い込みは決まりにくい
4角で好位にいないと届かない
そのため、
逃げ
先行
早めに動ける好位差し
が圧倒的に有利なコース形態です。
◆ パワー型+器用さが必須
川崎は砂が深く、スピードだけでなく
パワー
コーナーで減速しない器用さ
馬群を怖がらない精神力
が求められます。
特に全日本2歳優駿は 初の地方遠征となるJRA馬も多く、
地方経験馬
川崎実績馬
小回り適性のある馬
が好走しやすい傾向があります。
全日本2歳優駿で狙いたい馬のタイプまとめ
✔ 川崎・門別など地方1600mで実績がある
✔ 先行して自分の競馬ができる
✔ コーナー4回でも脚を使える
✔ 初ダート or 初地方でも完成度が高い
👉 「能力最上位」より「川崎向きかどうか」が最重要
注目馬(ポイントと見解)
◎ タマモフリージア
前走:JBC2歳優駿 優勝
デビュー2戦2勝で重賞制覇済み。牡馬相手でも力を示した勝負根性が光る。
牝馬ながら斤量55kgで走れる点はこのレースで強み。安定感と先行力で上位争い必至。
👉 早めに主導権を握る競馬ができれば、ゴールまで粘り強い。
○ パイロマンサー
デビュー2戦2勝(中央)
“もちの木賞” 等でも実績あり。ダートでもスピード優勢。
課題は 初の地方遠征でコース適性 と距離短縮だが、素質は高い。
👉 人気でも信頼できる一頭。ただし位置取りや気性面で差がつく可能性。
▲ ベストグリーン
4戦4勝(無敗)
前走の鎌倉記念で川崎ダート1600mを制しており、同舞台適性は十分。
👉 地方勢の中では頭ひとつ抜けた存在。人気以上に期待値あり。
△ フルールドール
JBC2歳優駿2着
前走で僅差の競馬を見せており、末脚の鋭さが武器。
👉 上位勢との実力差は小さく、展開次第では逆転も。
☆ アヤサンジョウタロ
JBC2歳優駿で 3着 と好走。末脚勝負タイプで展開に左右されやすい。
👉 上手く流れに乗れば3着以内に。
💡 その他注目
ライフオブラクーン(JRA)や スマトラフレイバー 等も伏兵として注意。
予想見解(レース展開想定)
ペースは平均〜やや速め になりやすい(幼い2歳戦の特徴から)。
先行勢のタマモフリージアとベストグリーン が序盤から主導権を握る可能性。
中団〜後方の フルールドール、アヤサンジョウタロ は差し脚勝負だが、上がり勝負になれば台頭あり。
パイロマンサーは中央での完成度が高いが、コース替わりの適応力が鍵。



口コミ一覧