
日本競馬の歴史に新たな王者誕生
2025年のJRA賞において、
年度代表馬・最優秀4歳以上牡馬・最優秀ダートホース の三冠を受賞した馬がいる。
その名は――フォーエバーヤング(Forever Young)。
ダート界に突如現れ、国内外の強豪を次々と打ち破り、
そしてあっという間に日本競馬の頂点へと駆け上がったこの馬は、
単なる一時代のスターではない。
フォーエバーヤングは、
日本競馬のダート路線そのものを変え得る存在 として、今なお進化を続けている。
フォーエバーヤングのプロフィール
| 父 | リアルスティール |
|---|---|
| 母 | フォエヴァーダーリング |
| 馬主 | 藤田 晋氏 |
| 調教師 | 矢作 芳人(栗東) |
| 受賞騎手 | 坂井 瑠星 |
| 生産者 | ノーザンファーム |
| 2025年度成績 | 4戦3勝 (内海外3戦2勝、地方1戦1勝) |
| 2025年度総獲得賞金 | 2,370,242,900円 (内海外2,330,242,900円、地方40,000,000円) |
| 2025年度の主な勝鞍 | サウジカップ(G1) ブリーダーズカップクラシック(G1) |
出走レース
| 年月日 | 場 | レース名 | 距離 | 馬場 | 頭数 | 着順 | 騎手名 | 負担重量 | 馬体重 | タイム | Rt | 1着馬(2着馬) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2025年11月1日 | 米 | BCクラシック(GⅠ) | ダ2000 | 良 | 9 | 1 | 坂井 瑠星 | 57.0 | 計不 | 2:00.1 | 127 | (シエラレオーネ) |
| 2025年10月1日 | 船橋 | 日本テレビ盃(JpnⅡ) | ダ1800 | 稍重 | 10 | 1 | 坂井 瑠星 | 58.0 | 551 | 1:52.2 | 117 | (レヴォントゥレット) |
| 2025年4月5日 | ア首 | ドバイWC(GⅠ) | ダ2000 | 良 | 11 | 3 | 坂井 瑠星 | 57.0 | 計不 | 2:03.8 | 113 | ヒットショー |
| 2025年2月22日 | サウ | サウジカップ(GⅠ) | ダ1800 | 良 | 14 | 1 | 坂井 瑠星 | 57.0 | 計不 | 1:49.0 | 127 | (ロマンチックウォリ) |
| 2024年12月29日 | 大井 | 東京大賞典(GⅠ) | ダ2000 | 良 | 10 | 1 | 坂井 瑠星 | 56.0 | 543 | 2:04.9 | 121 | (ウィルソンテソーロ) |
| 2024年11月2日 | 米 | BCクラシッ(GⅠ) | ダ2000 | 良 | 14 | 3 | 坂井 瑠星 | 55.5 | 計不 | 121 | シエラレオーネ | |
| 2024年10月2日 | 大井 | ジャパンDC(JpnⅠ) | ダ2000 | 良 | 15 | 1 | 坂井 瑠星 | 57.0 | 533 | 2:04.1 | 119 | (ミッキーファイト) |
| 2024年5月4日 | 米 | ケンタッキD(GⅠ) | ダ2000 | 良 | 20 | 3 | 坂井 瑠星 | 57.0 | 計不 | 119 | ミスティックダン | |
| 2024年3月30日 | ア首 | UAダービー(GⅡ) | ダ1900 | 良 | 11 | 1 | 坂井 瑠星 | 55.0 | 計不 | 1:57.8 | 116 | (アウトバーン) |
| 2024年2月24日 | サウ | サウジダービ(GⅢ) | ダ1600 | 良 | 12 | 1 | 坂井 瑠星 | 55.1 | 計不 | 1:36.1 | 113 | (ブックンダンノ) |
| 2023年12月13日 | 川崎 | 全日本2歳優(JpnⅠ) | ダ1600 | 稍重 | 12 | 1 | 坂井 瑠星 | 56.0 | 525 | 1:43.5 | 113 | (イーグルノワール) |
| 2023年11月3日 | 門別 | JBC2歳優(JpnⅢ) | ダ1800 | 稍重 | 12 | 1 | 坂井 瑠星 | 55.0 | 524 | 1:54.3 | 107 | (サンライズジパング) |
| 2023年10月14日 | 京都 | 2歳新馬 | ダ1800 | 良 | 14 | 1 | 坂井 瑠星 | 56.0 | 526 | 1:54.8 | (シーリュウシー) |
デビューから連勝街道へ──異次元の完成度
フォーエバーヤングがデビュー戦から示していたのは、「完成度の高さ」 という一言に尽きる。
スタートが速く、二の脚も鋭い。先行しても折り合いを欠かず、直線では他馬を突き放す余裕すら見せる。
ダート馬にありがちな粗削りさがほとんどなく、まるで芝の一流馬のような操縦性と反応の良さを併せ持っていた。
その結果、国内の重賞はもちろん、海外遠征でも一切崩れることなく勝利を重ね、「ダート王」 としての地位を確立していく。
世界が認めた日本ダート馬
フォーエバーヤングの評価を決定づけたのは、海外トップレベルとの対戦での勝利 だ。
近年、日本のダート馬は着実に世界との差を縮めてきたが、フォーエバーヤングはその最終到達点とも言える存在だった。
スピード負けしない
パワー負けしない
馬場や展開に左右されない
これらをすべて満たした日本馬は、過去を振り返っても極めて稀である。
海外メディアや関係者からも「世界最高クラスのダートホース」と評されるようになったのは必然だった。
血統が物語る万能性
フォーエバーヤングの強さは、その血統背景を見ても納得できる。
父系・母系ともにスピードと持続力を高次元で融合 した配合であり、単なるダート専用機ではないポテンシャルを秘めている。
特に注目すべきは、
パワー一辺倒ではない点
直線での加速力
長距離輸送や環境変化への強さ
これらは血統的裏付けがあってこそ成立する能力だ。
矢作芳人厩舎が育てた“完成形”
フォーエバーヤングを語る上で、矢作芳人調教師の存在 は欠かせない。
矢作厩舎は「早くから完成させ、なおかつ成長力を残す」育成で知られるが、フォーエバーヤングはその理想形とも言える。
無理なローテーションを組まない
海外遠征も計算されたタイミング
馬のメンタル面を最優先
こうした管理が、フォーエバーヤングの連勝街道を支えてきた。
坂井瑠星との名コンビ
主戦を務めた 坂井瑠星騎手 もまた、この馬の強さを最大限に引き出した立役者だ。
無理に抑えない
馬のリズムを最優先
勝ちに行く騎乗
若手ながら世界を知る坂井騎手の騎乗は、フォーエバーヤングの能力と完璧に噛み合った。
人馬一体――
まさにその言葉がふさわしい関係だった。
年度代表馬にふさわしい理由
2025年の年度代表馬選考において、フォーエバーヤングは満票に近い支持を集めた。
その理由は明確だ。
米BCクラシックで日本馬が勝利(史上初)という歴史的快挙
国内外での圧倒的パフォーマンス
日本競馬の価値を高めた功績
- 獲得賞金ランキングとして歴代1位(29億9348万8700円)となる
単に勝ち続けただけではなく、「日本ダート馬の評価を一段階引き上げた」その存在意義こそが、最大の評価ポイントだった。
フォーエバーヤングが残したもの
フォーエバーヤングの登場によって、日本競馬界には確かな変化が生まれた。
ダート馬でも世界を制する時代
海外遠征が特別ではなくなる未来
ダート路線の価値向上
彼は単なるチャンピオンではない。時代の象徴 なのだ。
そして伝説は続く
まだ4歳。
競走馬としては、まさに充実期の入り口である。
今後、さらなる海外GⅠ制覇か、あるいは歴史的無敗記録の更新か。
どんな未来を選んだとしても、
フォーエバーヤングの名は日本競馬史に永遠に刻まれるだろう。
フォーエバーヤング――
その名の通り、永遠に若く、そして強く。



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