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水沢競馬場を徹底解説|岩手競馬の原点と力比べの舞台、重賞と攻略ポイント

岩手競馬の“原風景”――水沢競馬場という存在

岩手競馬と聞いて、多くのファンがまず思い浮かべるのは盛岡競馬場かもしれない。芝コースを有し、南部杯など全国区のビッグレースが行われる盛岡は、確かに華やかだ。しかし、岩手競馬の本質、そして地方競馬の奥深さを語るうえで欠かせない存在がある。それが水沢競馬場である。

水沢競馬場は、派手さや話題性こそ控えめだが、長い歴史と独特のコース形態を持ち、岩手競馬の“地に足のついた力比べ”を体現する競馬場だ。冬季開催を担うことも多く、厳しい馬場条件の中で行われるレースは、まさに地方競馬らしい消耗戦となる。

本記事では、水沢競馬場の歴史やコースの特徴、代表的な重賞レース、そして馬券を楽しむための攻略ポイントまで、コラム風にじっくりと掘り下げていく。

水沢競馬場は岩手県奥州市水沢に位置し、盛岡競馬場と並ぶ岩手競馬の主場のひとつである。開設は1903年と非常に古く、100年以上の歴史を誇る競馬場だ。これは地方競馬場の中でも屈指の長さであり、水沢競馬場が“岩手競馬の原点”と呼ばれる所以でもある。

現在の形に近い競馬場として整備された後も、水沢は長年にわたり地域に根ざした競馬を続けてきた。盛岡競馬場が「外に開かれた競馬場」だとすれば、水沢競馬場は「地元に深く根付いた競馬場」と言えるだろう。

冬場の厳しい気候と向き合いながら開催されるレースは、水沢競馬場ならではの風景であり、岩手競馬の粘り強さを象徴している。

ダートコースの基本構造

水沢競馬場のダートコースは1周1,200mの右回り。地方競馬場としてはやや小回りで、コーナーがきつめに設定されているのが特徴だ。直線は約300m弱と短めで、盛岡競馬場と比較すると、より前有利な傾向が強い。

しかし、水沢競馬場を単純な「逃げ・先行有利」と片付けるのは危険である。なぜなら、水沢のダートは非常に砂が深く、パワーを要する馬場だからだ。

水沢ダートの最大の特徴 ―― “重く、消耗する”

水沢競馬場のダートは、含水量が多くなりやすく、特に雨天時や冬場は極端にタフな馬場となる。見た目以上に脚を取られ、スピードだけでは押し切れない。

このため、水沢では以下のような馬が好走しやすい。

・地方競馬での実戦経験が豊富な馬
・先行しても最後まで止まらないスタミナ型
・パワー型血統を持つ馬

逆に、盛岡の軽いダートで好走していた馬が、水沢では凡走するケースも珍しくない。この“コース替わりによる適性差”が、水沢競馬場の馬券妙味を生み出している。

桐花賞(とうかしょう)

水沢競馬場を代表するレースといえば、年末に行われる桐花賞だろう。岩手競馬の最高峰とも言える古馬重賞であり、ダート2000mという距離で、スタミナと底力が問われる。

厳しい冬の水沢ダートで行われる桐花賞は、まさに“生き残りをかけた戦い”。スピードよりも耐久力、器用さよりも精神力が問われるレースで、他場では見られない独特の緊張感が漂う。

金杯(水沢)

年始の名物レースが金杯である。新年最初の重賞として行われることが多く、岩手競馬ファンにとっては一年の占い的な意味合いも持つ一戦だ。

こちらも水沢ダートらしいタフな条件で行われ、先行力とスタミナを兼ね備えた馬が強さを発揮する。

岩鷲賞・青藍賞などの伝統重賞

そのほかにも、岩鷲賞、青藍賞といった伝統重賞が水沢競馬場で行われてきた。これらのレースは、盛岡とは異なる“水沢巧者”が主役になることも多く、岩手競馬の層の厚さを感じさせる。

基本は「前で競馬ができる馬」

小回りかつ直線の短い水沢では、後方一気は決まりづらい。基本的には先行〜好位差しが最も安定する戦法だ。

特に内枠を引いた先行馬は、展開ひとつで粘り込む可能性が高い。

盛岡→水沢の替わり身に注意

盛岡競馬場で好走していた馬が、水沢で能力を発揮できるとは限らない。逆に、盛岡では凡走続きだった馬が、水沢替わりで一変するケースも多い。

このコース適性の違いを意識できるかどうかが、水沢競馬場攻略の分かれ目となる。

冬開催は馬場状態がすべて

冬場の水沢開催では、馬場状態が刻々と変化する。重・不良馬場では、時計よりも「どんな競馬をしてきたか」が重要になる。

過去に重い馬場で好走実績がある馬は、積極的に評価したい。

水沢競馬場は、盛岡と比べるとコンパクトで、どこか懐かしさを感じさせる雰囲気がある。スタンドからコースまでの距離も近く、馬の息遣いや砂を蹴る音がダイレクトに伝わってくる。

地方競馬本来の姿――人と馬が近く、勝負の緊張感を肌で感じられる空間。それが水沢競馬場の魅力だ。

水沢競馬場には、中央競馬のような派手さはない。だが、重いダート、小回りコース、厳しい気候条件の中で繰り広げられるレースには、競馬という競技の本質が凝縮されている。

力のある馬が素直に勝つこともあれば、条件ひとつで結果が大きく変わることもある。その不確実性こそが、水沢競馬場の最大の魅力であり、馬券ファンを惹きつけてやまない理由なのだ。

岩手競馬を深く知りたいなら、盛岡だけでなく、水沢競馬場のレースにも目を向けてほしい。そこには、地方競馬の“原点”とも言える世界が広がっている。

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